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今年も一年、ありがとうございました
2007年も残り数日。本年の更新も今回を最後とします。
今年も一年、どうもありがとうございました。

2007
左上から 岡山電軌・KURO×2、MOMO、鹿島鉄道、鹿島臨海鉄道、
銚子電鉄、くりはら田園鉄道、栗原電鉄旧型車両、三木鉄道、北条鉄道、
東急世田谷線、都電荒川線、阪堺電軌、広島電鉄・旧京都市電×2、
広電千田車庫、広電の車両たち、茨城交通湊線、筑豊電気鉄道、島原鉄道、
長崎電軌、JR九州・白いかもめ、紀州鉄道、寝台急行銀河、関西の私鉄4社



僕の2007年は本当にデンシャに明け暮れた1年だった。今年ブログにUPした絵の中からデンシャだけを集めてみたのが上の1枚、もっと描いた気がしていたが総数は25点だった。
北は東北・宮城から南は九州・長崎まで、主に地方鉄道や路面電車を訪ねる旅をしてきたが、そこへ向かう道中のJRの在来線や新幹線、それに夏に乗ったが描き上がらずボツになった北近畿タンゴ鉄道、ほかに、日常的に利用していた京阪、近鉄、嵐電や叡電なども全て絵にしていたらとんでもないことになったと思う。
とにかく、楽しかった。
こうして眺めていても、そこを訪れた時の記憶が甦る。どこもいい思い出・いいデンシャばかりだった。行って後悔した場所なんて一つもない。

どうして急にこんなデンシャ好きになったのか、自分でも未だよく分からない。周りに鉄道マニアは一人もいないから誰かの影響でもないし、何かを読んだり見たりして触発されたワケでもない。
元々乗り物好きで、デンシャには魅かれるものがあったので、いわゆる「テツ」の素質はあったのだろう。ただ、ご覧のように僕は好きになるとすべてがそればかりになって隠しておける性分ではないので、今年になって「実は…」と開陳したのでないことだけは断言できる。

そんなことで、すっかり京都の絵を描かなくなってしまったが、僕の中では全然別のモチーフを描いている感覚は実はない。5年前、京都の絵のHPを立ち上げた当初は、京都のあまり知られていないスポットやありのままの姿を描こうとヒネクレた考えを持っていたが、そのうちネタを探して京都を歩き回っている間に、本当に観光スポットからハズれた路地裏やフツーの人の家の軒先などが気になりだし、やがて放って置いたら近い将来なくなってしまうんだろうな、というちょっと寂しい風景ばかりに魅かれるようになっていた。そしてそれが今は鉄道、それもいつ廃線になってもおかしくない地方の鉄道の風景と重なったというか、繋がったのだと思っている。

そうでなくても、単に風景を眺めるのが僕は本当に好きだ。ある鉄道を目当てに今まで存在すら知らなかった、あるいは行く目的がなかった町へ行き、知らない風景を目にするのは本当に楽しい。何でも便利すぎるほど便利になった今の世の中、行き先やダイヤの制約が多いある意味不自由な「鉄道を軸とした旅」というのも僕は新鮮で面白いと感じている。
そんなワケで、来年もまだまだ当分デンシャの旅が続くのは間違いない。


…などと無理矢理まとめたが、喜ぶ人はほぼいないだろう。
ネットを離れても、賛同してくれる者は皆無だからいよいよ四面楚歌の心境。「独りでウロウロと気持ち悪いな」と正直 今まで蔑んでいたが、こうして鉄道ファンというのは独りになるのだな、と痛感している次第だ。
何はともあれ、良いお年を。



デンシャ旅 | Comments(3)
関西デンシャ旅
kansai4
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ティント(標準丸筆)


絵は左上から時計回りに、南海電車、阪急電車、大阪モノレール、山陽電車。

気付けば今年も残り僅か。紀州以降のデンシャ旅をゆっくりお伝えする時間もなくなってしまったが、『スルっとKANSAI 3dayチケット』という、期間限定、5,000円で3日間(連続でなくていい)乗り放題のカードを使って巡った関西のデンシャ4つの旅を駆け足で。

南海電鉄 高野線

難波(なんば)から高野山(こうやさん)への見仏の際にケーブルも含め高野線を制覇。南海電車はまったく縁がなく、乗るのは初めて。車体のカラーから何から、僕にはまるで異国の電車のよう。山岳登山鉄道ばりの橋本駅~極楽橋駅までの区間はぜひ体験すべし。世界遺産・高野山は2度目の訪問だが、目当ての孔雀明王像には今回も会えず。

阪急電鉄 京都本線、宝塚本線、嵐山線、千里線

いつも京都サンガの試合観戦に河原町や烏丸から西京極までしか乗ったことのない阪急。全線完乗を試みたが今回、西は宝塚までで断念。宝塚は幼い頃ファミリーランドへ遊びに来た記憶があるが、その遊園地も今は消え、武庫川以外、記憶と重なる光景には出会えなかった。
阪急電車は内装の雰囲気もあってか、僕の中ではいまだに山手の上品な鉄道のイメージ。

山陽電車 本線、網干(あぼし)線

梅田から西へも、JR以外の鉄道で訪れたことがなかった。山陽電車の東の起点は西代(にしだい)という駅のようだが、梅田~姫路間の直通特急という阪神電車と神戸高速の区間を経由する電車に乗って山陽姫路まで、網干線を加えて山陽電車全線完乗。
海沿いを走ったり加古川を渡ったりと変化に富んだ車窓風景が楽しめた。網干線は単線で、ローカル情緒のある僕の好みの路線だった。

大阪モノレール

支線の彩都(さいと)線を含め、全線完乗。モノレールが鉄道の範疇に入るのか僕には分からないが、とにかく乗ったことがないので乗ってみた。京阪はよく利用するのに、門真市(かどまし)駅と接続しているとは知らなかった。遊園地のアトラクションが街を横断する規模で運行されているような印象で、今回一番面白かった。万博記念公園や伊丹空港など見どころもいっぱい。


kansai
左上から時計回りに、高野山、宝塚歌劇大劇場入口、太陽の塔、姫路城。

地元関西は知っているところばかりで旅気分が出ないと、僕のデンシャ旅の眼中にないエリアだったのだけれど、鉄道で改めて訪れてみると新しい発見の連続だった。面白い。
とりあえず地元の私鉄ぐらいは乗り潰しておこう、と事務的な感覚ではじめた旅だったが、次回の3dayチケット発売シーズンも楽しもうと思う。



デンシャ旅 | Comments(4)
銀河
ginga
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 オイルパステル(ソフトオイルパステル10~20)


急いで描いたので雑になってしまったが、今回の絵は京都駅に到着した寝台急行「銀河」。

今朝(21日)の朝刊の記事を見てびっくりした。来年3月のJRダイヤ改正で東京-大阪間を走る寝台急行「銀河」が廃止になるらしい。鉄道に詳しい人には周知のことかもしれないが、僕は初めて知った。
他にも、京都-熊本/長崎を結ぶ寝台特急「なは」「あかつき」も消え、大阪-青森間の「日本海」は一日一往復になってしまうとのことだ。いずれも利用客の減少によるものだそうだ。

「銀河」は今年3月、くりはら田園鉄道に乗りに行く旅の、東京までの行程に利用した。銀河を知ったのも乗ったのもこの時が初めて。JR京都駅0番ホームから22:58に乗り込み、東京へ翌朝6:42に着いた。レールのリズムが心地よくて快適に眠れたし、列車の中で迎えた朝もいい思い出だ。
ついこの間の九州長崎への旅は、「あかつき」を利用しなかったことが悔やまれる。

この1年、鉄道に関わってみた僕がおぼろげながら求めているものは多分、国鉄時代の車両や駅のある風景なのだろう。でもその大半がすでに消え去り、残っているものも風前の灯なのだとようやく分かってきた気がする。
遅かったのだ。21世紀も数年を経た今頃、昭和の面影を鉄道に求めるのは。


“銀河”の続きを読む>>
デンシャ旅 | Comments(3)
電車に飛び込もうと思っている人へ
kyoto_station
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り)
 +フォーカス(被写界深度)、表面処理(照明の適用)


紀州デンシャ旅の記事中、東海道線の人身事故の影響で紀勢本線のダイヤが乱れたと書いた。特急は1時間ほども遅れたらしい。僕と同じ、京都に住む人が高槻駅ホームから電車に飛び込んだのだと翌日の新聞で知った。でもその時の僕は、人身事故を「またか」と思い、30分に1本の紀州鉄道への乗り継ぎや帰りの予定が狂ったことを恨んだ。舌打ちさえしたかもしれない。人ひとり死んでいるのに。

同じ乗り物でも、自殺の手段としてクルマに飛び込む人は電車のようには頻繁にいないようだ。何となく分かる気がする。ドライバーという人間の存在が感じられて気が引けるクルマに対し、電車はただの鉄の塊のように無機質で、質量の大きさから確実な死が望めそうなイメージがある。

幸いと言っていいのか迷うが、電車の人身事故の現場に居合わせたことはない僕だが、羽虫がクルマのフロントガラスでひしゃげるが如くなのだろう。それが人間である場面など想像もできない。
でも電車も人が運転している。クルマと比較にならないほど乗客もいる。惨状を目の当たりにしながら、運行を続けるために電車の運転士、車掌は何らかの処置をしなければならないだろう。保線作業員も事後処理を担うことになるのだろう。目撃してしまった乗客、ホームの人々、警察関係。そんな遺体と対面する家族や知人。これだけの人たちの心境、精神的後遺症は…。
そして東海道線のような幹線では何万人もの人々の時間を狂わせ、悪態をつかれ、僕のような遊びで電車に乗っている人間にすら舌打ちされる。たった1回しかない人生の終わり方、死に方としては最悪の部類に入るのではないだろうか。

僕だって生きていても仕方ないと思うことがあるけれど、そういう時は世界がほんの身の周りだけのような強い閉塞感のある時だ。飛び込もうと思う電車に、どこか知らない街や終着駅まで乗ってみるというのはどうだろう。まだ知らない風景があり、自分を知らない人がいる。現実からも今いる場所からも、逃げられるだけ逃げればいいと思う。


というようなことを、紀州デンシャ旅を書きながらあの時を振り返って思った。特定の誰かに向けたメッセージではないが、書き留めておきたかった。

デンシャ旅 | Comments(7)
昇格!京都サンガF.C.
071208
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=ティント(標準丸筆)
 色=パステル(X-ソフトパステル5~20)


僕の愛する京都サンガF.C.が、サンフレッチェ広島とのJ1・J2入れ替え戦を制してJ1へ昇格!!
こんなにジリジリするほど待ち遠しいタイムアップの笛を聞くのは、2002年の天皇杯優勝の時以来じゃなかろうか。

最高に嬉しいが、寂しい面もある。
大好きな中払をはじめ、来季サンガからいなくなる選手たちのこと。
中谷選手のお母さんがこの喜びを知る前に亡くなられてしまったこと。

*** 追記 ***

明けて日曜(12/9)、午後5時から『京都サンガF.C.・J1復帰報告会』が京都市役所前広場で行われるというので、居ても立ってもいられず駆けつけた。
sanga1
選手全員とスタッフらが勢ぞろい、KBS京都(地元ローカル局)の梶原誠アナウンサーの進行。30分ほどで終わったが、今季で引退する秋田選手をはじめ選手たちの喜びの声が聞けたのと、予想以上にサンガサポがたくさん集まったのが嬉しかった。
sanga2

さらに追記:月曜の新聞などの情報によると選手の数は29人、集まった人は1,000人ほどとのことでした。

その他の画(え) | Comments(7)
紀州デンシャ旅 【二】  千手観音菩薩立像  〔和歌山県・道成寺〕
senju
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り) 、ティント(標準丸筆)
 +オブジェクト(ドロップシャドウ)

★フリーの梵字フォント使用

紀州(和歌山県)、御坊市には道成寺(どうじょうじ)というお寺がある。
今回絵にしたのは、道成寺の本尊、国宝・千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)。
紀州デンシャ旅の最大のサプライズだった。

道成寺は知っていた。姫が最後にはヘビになって恋した僧を釣鐘もろとも焼き殺す、「安珍清姫」の伝説で有名だ。地元のTちゃんも道成寺といえばいつもその話なので、それしかない寺だと思い込んでいたのだ。この日、御坊を色々案内してくれたTちゃんと煙樹ヶ浜(えんじゅがはま)で海など眺めながら話していた時も道成寺の話題でそこに行き着いた。彼女としては寺での絵解き説法が面白いらしいのだが、耳タコなので話を変えるつもりで「仏像はないの?」と聞けば、たくさんあるよ、と言う。寝耳に水というか、それ何で今まで言ってくれなかったの!?という気持ちで浜でのまったり感が一転、道成寺へクルマをとばしてもらう。
午後4時を過ぎていた。早い寺は4時半には閉門になる。焦る。

doujouji
左:本堂と三重塔/右:宝仏殿

JR紀勢本線・道成寺駅からも近いところに道成寺はあった。仏像の納められている宝仏殿は午後5時まででひと安心。拝観料600円を払い、御朱印をお願いしてTちゃんと中へ入る。入り口からすぐの間(ま)に、いわゆる「道成寺もの」の歌舞伎の写真パネルや小道具の釣鐘らしきものがあるが、目もくれず奥の仏像の間へ。すでに相当のブツ(仏像)が並んでいる様子が伺えるが、足を踏み入れて驚愕した。種類も豊富で像高2~3m、造形も立派なブツが20体あまりも勢揃いしている。中でも特に目を引いたのが本尊の千手観音だった。

文字通り千本の手がある像は稀で、この道成寺のも、ある法則で40数本に省略されているタイプの千手観音だが、多数の手を束ねた「千手セット」を背負わされているような無理矢理感がない、非常にバランスの美しい、そして平安時代初期のものとは信じられない保存状態の、素晴らしすぎる一躯だった。本尊とか国宝とかそんな肩書きを抜きにしても、この像の前から去りがたい思いのする尊さと存在感があった。デンシャに乗りに来てすごいものに出会えた、という感動に包まれて寺を後にした。
d_syuin

ところで、何だか気の利かない鈍な人のように書いてしまったTちゃんだが単にデンシャや仏像に興味がないだけで、夏にはジェットのために御坊から琵琶湖までクルマで通うような超アクティブな女性だ。この日も夕方から用があるのに付き合ってくれてとても感謝している。

そうして前回書いたように紀州鉄道とJRを乗り継いで帰途に着いた僕だが、JR東海道線の人身事故の影響による紀勢本線のダイヤの乱れは、帰りも回復していなかった。

(終わり)



ブツ(仏 )画 | Comments(3)
紀州デンシャ旅 【一】  紀州鉄道  〔和歌山県〕
kitetsu
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り) 、エアブラシ(幅広-ホイール50)
 +フォーカス(被写界深度)


話はまた先月、九州デンシャ旅の翌週の10月13日土曜に戻る。
その日僕は、今回絵にした紀州鉄道に乗りに和歌山県御坊(ごぼう)市へ行った。

和歌山県は京都の人間にとっては微妙な場所だ。勇んで行くほどでもないが日帰りもできるし、そのうち行こうと思いながら結局行かないような場所になってしまっている。御坊は僕の友人・Tちゃんの地元だし紀州鉄道にも乗りたいと思っていたが、やはり「そのうち」で終わってしまっていた。
それが、九州でも使った秋のJR乗り放題企画切符が1日分余っていて翌日で期限が切れるので、いよいよ行くことにした。
僕の大好きなアーティスト、石井麻耶さんの原画が見れるというので、大阪中央区で催されていたグループ展に午前中に寄り、天王寺からJR阪和線、和歌山からJR紀勢本線と乗り継いで御坊に14時過ぎに着いた。東海道線高槻駅での人身事故の影響が紀勢本線までおよび、15分ぐらい遅れた。

全線たった2.7kmしかない紀州鉄道は雑誌やTVのローカル鉄道特集でよく取り上げられているから僕も何となくは知っていたし、1960年生まれの元・大分交通キハ600形という古い気動車にはぜひとも乗りたかった。実際乗ってみたら、紀州鉄道は予想をはるかに上回る素晴らしさだった。

まずそのキハ600、僕が乗ったのは603形だったがとにかくボロい。壊れそうなワケではないが、嫌でもノスタルジーを喚起させるような絶妙なボロさ。そして沿線風景と終点の西御坊駅の、これもまた絶妙な昭和レトロ感。売りとしてレトロを強調したり演出の改装が施されていたりすると興醒めする僕でも、自然に時が止まったままな感じのたたずまいに、紋切り型だと承知の上で理想のローカル鉄道風景を見た思いがした。
やはり年配の方と学生に偏るが、割と利用者が多いのも良かった。理想の光景ではあっても、その中に人が運転士さんと僕だけというのでは切な過ぎる。ただ、週末しか走らないというキハ600形、さぞや鉄ちゃんが群がっているんだろうと覚悟していたら、駅や沿線はおろか、車内も地元の人らしい乗客ばかりで、絵のネタに、と写真を撮ったりウロウロと挙動不審なのは僕だけだった。

デンシャに一緒に乗ってあげる、というところまで気は利かないものの、日が暮れるまで御坊を案内してくれたTちゃんと西御坊駅で別れた。古い車両で窓が開けられるので、小さな木造駅舎のホームで見送るTちゃんに半ば身を乗り出して手をふった。当初はJR御坊駅へ彼女のクルマで送ってもらう予定だったが、この町、このデンシャにはこんなさよならの方が本当に似合うと感じた。

kitetsu photo by kyo-to


(つづく)


デンシャ旅 | Comments(4)
八幡のニチイ
yawata
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り) 、エアブラシ(幅広-ホイール50)
 +フォーカス(被写界深度)


久々に、Category「京都の画(え)」を描いてみたが、地理的に京都というだけの、私的な思い出の場所の絵だ。
僕は小学4年に京都市山科区から八幡市(やわたし)に引越し、いわゆる"青春時代"を、そこで過ごした。絵ではSATYとなっているが、当時はニチイだったと思う。街の中心部でも小規模の商店街しかなかったので、ニチイができた当時は何だか八幡もやっと「都会」になった気がして喜んだものだ。
とはいえ大したものは売ってないので、本格的な買い物の際はとなり街、大阪府枚方市の樟葉モール街(現KUZUHA MALL)や京都市内へ行くのは変わらなかったが、当時夢中だったギターの、ピックや弦などの小物なんかはここのワルツ堂という、楽器も置くレコード屋に学校帰りに立ち寄って買っていた。BOφWY(ボウイ)のコピーバンドをやっていたから、買うほどでもないバンドスコアの立ち読みなんかもよくした。

そんな八幡のニチイが、この11月12日で閉店してしまった。最後に思い出の店内をのぞいておこうとつい先日、今住んでいる所は違うがわざわざ足を運んでみた。今月いっぱいまでだと思い込んでいたので時すでに遅し。おまけにワルツ堂も、よく考えたら数年前に倒産している。
ニチイの向かいにあった、級友が家族で頑張ってた小僧寿しもクリーニング屋に変わっていた。よくある言い回しだけど、確実にひとつの時代が終わった気がして、ニチイとその向こうの岩清水八幡宮のある男山を、あてどない気分で眺めるしかなかった。

しばらく周りをブラブラ歩いてみたが、まるで知らない、最近好んで乗りに行く廃止寸前の地方鉄道沿いの街のようだった。ニチイのある京阪八幡市駅前エリアは元からパッとしなかったが、ニチイが閉店になったのも、かつては街外れだった国道1号線沿いに建ち並ぶ大型店舗群へ商圏が完全に移ってしまったからだ。現在の地域格差は、話には聞いていたものの既に目を覆うほどの状況だった。



京都の画(え) | Comments(5)
九州デンシャ旅 【その10】  長崎駅の885系特急かもめ  〔長崎県〕
kamome
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り)
 +フォーカス(被写界深度)


九州デンシャ旅、最後はやはりデンシャの話で終わろう。
JR長崎駅、16:30。僕は今回絵にした特急かもめ36号で博多へ、そして新幹線に乗り継いで九州の旅を終えた。色んな意味であまりに自由気ままなクルマ社会に嫌気がさしているのと「エコ」な生活の実践のためにもすべての行程に公共交通機関を使っているので、家の最寄り駅の最終バスの時刻から逆算するとどうしてもこんな早くに長崎を去らねばならなかった。ちなみに僕は飛行機には怖くて乗れない。
k-32
路面電車やローカル線は味わい深くて僕にはかけがえのないものだが、こんな特急は特急でまた素晴らしい。旅の初日、鈍行では鳥栖~諫早間でさえ2時間40分もかかったのに、この「かもめ」は長崎~博多を1時間47分で結んでしまう。乗り心地も快適だし、見た目もすごくカッコいい。

見た目といえば、この特急かもめや九州新幹線「つばめ」を含むJR九州のイカす車両のデザインは、今年1月の岡山の旅で出会ったMOMOKUROのデザイナーでもある水戸岡 鋭治(えいじ)さんによるものだ。鉄道専門というワケではなく、「さいたまスーパーアリーナ」や「横浜クイーンズスクエア」などの建築物のデザインも手がけている。僕は旅から帰って、ネットで九州のおさらい(旅のあとに情報を仕入れるバカが僕)中に、この水戸岡さんの「旅するデザイン 鉄道でめぐる九州」というデザイン画集を発見、手に入れた。

旅するデザイン 鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集旅するデザイン 鉄道でめぐる九州 水戸岡鋭治のデザイン画集
(2007/06/06)
水戸岡 鋭治

商品詳細を見る


僕はデンシャを訪ねる旅を今年からはじめたが、味のある古い車両はともかく、鉄道車両の見た目のデザインに納得のいくものが多いとは言えないと思っていた。スペースの都合で省いたが、初日にひと駅だけ乗った甘木鉄道の車両なんかもそうだ。
k-33
頑張っている第三セクター鉄道の車両を槍玉にあげてしまって申し訳ないが、JRにしても同じで、クルマと違ってデザインが売り上げに直接影響しないから適当に識別できればいいのだろうけど、色ひとつとっても「何でこんな配色にするかな…」と僕は不満に感じていたのだった。それが水戸岡さんの手がけたものの場合、たとえ一般的なJR車両のリモデルでさえ、たとえば車両の形式番号のタイポグラフィーに至るすみずみまで行き届いたデザインがほどこされていて、僕としてはとても気持ちが良かった。最初に「あぁ九州に来たんだな」と感じたのは、実は水戸岡さんのJR九州車両が行き交う風景を目にした時だった。
k-34
<< 水戸岡さんの手がけたJR九州の車両たち >>
787系特急 有明
以下、左から順に813系電車/885系特急ソニック/817系電車
Y-DC 125形気動車(島原鉄道ではない)/200形気動車シーサイドライナー


特定のデザイナーに肩入れした立場から車両のデザインを論じるなとホンモノの鉄道ファンから怒られそうだ。でも僕にとってSL(蒸気機関車)以外の線路を走る車は何でも「デンシャ」で、もちろん今の僕の旅の目的であり楽しみではあるけれど、鉄道を軸にした旅で何を感じられるかが僕には大事なので、これからも色々と好きに書(描)かせてもらえれば、と願う。

さて、僕を乗せた特急かもめは、18:17に博多に到着。…のハズだった。順調に走っていたように見えた。しかし3連休の混雑のためか途中の駅での乗降に思いのほか時間がかかっていたらしい。博多到着直前、僕の乗り継ぐ予定だった18:25発の新幹線のぞみ50号に間に合わないとアナウンスがあった。やはりたった8分の連絡時間はキケンだったか、と後悔した。混雑を想定して帰りの特急と新幹線は指定席をとっていたが事前の対処がその程度だった自分にも落胆した。

のぞみ50号発車時刻と同時か少し過ぎた頃、博多駅在来線ホームに着いたかもめのドアが開いた。と、猛烈なダッシュで駆け出すカップルが。何だか分からぬままともかく僕も後を追って走った。果たして、彼らのゴールもやはり新幹線ホーム、そしてのぞみ50号東京行きの500系車両だった。少し待ってくれていたのか間に合った。飛び乗った。
僕は帰りの新幹線まで500系で、と考えてのぞみ50号を指定したワケではなかったのだが、結果的にそれで大いに助かった。今から冷静に考えれば、終着駅とはいえホームが上りか下りか確認もしなかったし、白一色の他の型の車両でなく500系だ、と瞬時に識別できたから迷わず飛び乗れたのだった。
これに乗れなければ帰りのバスに間に合わなかった。僕にはまるで終電車のようだった。

(終わり)
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先にも書いたように、鉄道は今の僕の旅の目的であり楽しみではあるが限られたスペースでそれを表すのに乗りに行った鉄道の絵と少しの感想文、という以前までのスタイルにはちょっと違和感を感じていたので、10月の話をいつまで書いてるんだと自分でも感じていたが、鉄道以外のこともたくさん話せるこの形に変えてよかったと思う。ただ、「画BLOG」と銘打っている以上、画(え)をメインに据えると決めているのもあり、結果、絵が描けるまで新しい記事が書けないためどんどん情報は古くなってしまう。万が一、これを参考に旅しようとする方がいたら、ぜひ御自身で最新の情報を参照されたい。最後に話したのぞみ50号・500系新幹線も、11/1からN700系に置き換わっているそうだ。

デンシャ旅 | Comments(12)
九州デンシャ旅 【その9】  長崎の街  〔長崎県〕
nagasaki
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り)
 +フォーカス(被写界深度)


平和公園のエリアをあとに、再び路面電車に乗る。
全ての電停に降りる案は既に挫折したので、全線制覇に変更。といっても長崎電軌は4系統・計11.5kmの短い路線なので、乗りつくす行為に疑問さえ感じなければ誰でも可能なことだ。
そうしてまずは3号系統を赤迫(あかさこ)から折り返し、蛍茶屋へ向かっていると、公会堂前のすごい人だかりが目に入った。観光のための予備知識をまったく仕入れず来たので知らなかったが、「長崎くんち」の「龍踊(じゃおどり)」だった。
k-29
長崎駅前から割と好みのお姉さんが、満員でもないのにナゼか僕の隣が空くと詰めて座ってきたので ものすごく悩んだのだが、こんなチャンスを逃すのはバカだ!と、意を決して龍踊を見るために公会堂前で降りた。僕はバカだろうか。
長崎くんちは360年も続く、10月7~9日の3日間にわたる秋の大祭だそうだが、理屈抜きにやっぱり祭りはいい。血が騒ぐ。今年の京都の三大祭のクライマックスは平日開催だったのでどれも見れなかったが、東京では浅草の三社祭、そしてこの長崎くんちと旅先で思いがけず大きな祭りに遭遇できて嬉しい。

そんな風に、何か気になるものを見つけては電停で降りながら全線制覇も達成し、半日ほどかけて長崎の市内を巡った。大抵の観光名所は電停から歩いてすぐのところにあるので、観光のための市内移動にも路面電車はうってつけだと改めて感じたが、それでも半日は短すぎた。
k-30
長崎の人は怒らないでほしいのだけど、今回、長崎駅に降り立って最初に街を目にした時の印象は、「何かエラいゴチャゴチャして、変な街やな…」というものだった。新しいもの古いもの、和・洋・中、デンシャの色さえ統一感がなく、とにかく何でも一緒くたで、それがそんなに広くない山間の港町にひしめいているのでそんな風に感じてしまったのだ。
でも帰る頃には、それこそが長崎の魅力だと感じるようになっていた。歴史的に見ても、江戸時代の鎖国政策下でも唯一「異国」との交わりがあり、京都のように慣習が伝統が、などとのたまう暇もなく何でも取り込まざるをえなかった故の「生きる力」みたいなものが長崎の人には今も備わっているようで、それが街の姿に現れている気がしたからだ。
k-31

ちなみに今回の絵は、石橋電停からすぐの、グラバー園へ向かう斜面を昇降するエレベーター「グラバースカイロード」を昇りきったところから見た長崎の街。

(つづく 次回ようやく最終回)



デンシャ旅 | Comments(9)
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PROFILE

Kyo-to (キョート)

  • author: Kyo-to (キョート)
  • 京都出身/在住のシロート絵描き。
    こちらで『Kyo-to画(キョートガ)』という、パソコンで描いた京都の風景画主体のHPをやってます。
    が、最近やたら電車好きに。
    使用ソフトはPainter IX.5。

    ※絵をクリックするとオリジナルサイズで表示されます。
    個人的な保存は構いませんが、無断転載等は勘弁してください。

    [プロフPhoto by micoちん]
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