2007-12-28 Fri
2007年も残り数日。本年の更新も今回を最後とします。
今年も一年、どうもありがとうございました。

左上から 岡山電軌・KURO×2、MOMO、鹿島鉄道、鹿島臨海鉄道、
銚子電鉄、くりはら田園鉄道、栗原電鉄旧型車両、三木鉄道、北条鉄道、
東急世田谷線、都電荒川線、阪堺電軌、広島電鉄・旧京都市電×2、
広電千田車庫、広電の車両たち、茨城交通湊線、筑豊電気鉄道、島原鉄道、
長崎電軌、JR九州・白いかもめ、紀州鉄道、寝台急行銀河、関西の私鉄4社
僕の2007年は本当にデンシャに明け暮れた1年だった。今年ブログにUPした絵の中からデンシャだけを集めてみたのが上の1枚、もっと描いた気がしていたが総数は25点だった。
北は東北・宮城から南は九州・長崎まで、主に地方鉄道や路面電車を訪ねる旅をしてきたが、そこへ向かう道中のJRの在来線や新幹線、それに夏に乗ったが描き上がらずボツになった北近畿タンゴ鉄道、ほかに、日常的に利用していた京阪、近鉄、嵐電や叡電なども全て絵にしていたらとんでもないことになったと思う。
とにかく、楽しかった。
こうして眺めていても、そこを訪れた時の記憶が甦る。どこもいい思い出・いいデンシャばかりだった。行って後悔した場所なんて一つもない。
どうして急にこんなデンシャ好きになったのか、自分でも未だよく分からない。周りに鉄道マニアは一人もいないから誰かの影響でもないし、何かを読んだり見たりして触発されたワケでもない。
元々乗り物好きで、デンシャには魅かれるものがあったので、いわゆる「テツ」の素質はあったのだろう。ただ、ご覧のように僕は好きになるとすべてがそればかりになって隠しておける性分ではないので、今年になって「実は…」と開陳したのでないことだけは断言できる。
そんなことで、すっかり京都の絵を描かなくなってしまったが、僕の中では全然別のモチーフを描いている感覚は実はない。5年前、京都の絵のHPを立ち上げた当初は、京都のあまり知られていないスポットやありのままの姿を描こうとヒネクレた考えを持っていたが、そのうちネタを探して京都を歩き回っている間に、本当に観光スポットからハズれた路地裏やフツーの人の家の軒先などが気になりだし、やがて放って置いたら近い将来なくなってしまうんだろうな、というちょっと寂しい風景ばかりに魅かれるようになっていた。そしてそれが今は鉄道、それもいつ廃線になってもおかしくない地方の鉄道の風景と重なったというか、繋がったのだと思っている。
そうでなくても、単に風景を眺めるのが僕は本当に好きだ。ある鉄道を目当てに今まで存在すら知らなかった、あるいは行く目的がなかった町へ行き、知らない風景を目にするのは本当に楽しい。何でも便利すぎるほど便利になった今の世の中、行き先やダイヤの制約が多いある意味不自由な「鉄道を軸とした旅」というのも僕は新鮮で面白いと感じている。
そんなワケで、来年もまだまだ当分デンシャの旅が続くのは間違いない。
…などと無理矢理まとめたが、喜ぶ人はほぼいないだろう。
ネットを離れても、賛同してくれる者は皆無だからいよいよ四面楚歌の心境。「独りでウロウロと気持ち悪いな」と正直 今まで蔑んでいたが、こうして鉄道ファンというのは独りになるのだな、と痛感している次第だ。
何はともあれ、良いお年を。
今年も一年、どうもありがとうございました。

左上から 岡山電軌・KURO×2、MOMO、鹿島鉄道、鹿島臨海鉄道、
銚子電鉄、くりはら田園鉄道、栗原電鉄旧型車両、三木鉄道、北条鉄道、
東急世田谷線、都電荒川線、阪堺電軌、広島電鉄・旧京都市電×2、
広電千田車庫、広電の車両たち、茨城交通湊線、筑豊電気鉄道、島原鉄道、
長崎電軌、JR九州・白いかもめ、紀州鉄道、寝台急行銀河、関西の私鉄4社
僕の2007年は本当にデンシャに明け暮れた1年だった。今年ブログにUPした絵の中からデンシャだけを集めてみたのが上の1枚、もっと描いた気がしていたが総数は25点だった。
北は東北・宮城から南は九州・長崎まで、主に地方鉄道や路面電車を訪ねる旅をしてきたが、そこへ向かう道中のJRの在来線や新幹線、それに夏に乗ったが描き上がらずボツになった北近畿タンゴ鉄道、ほかに、日常的に利用していた京阪、近鉄、嵐電や叡電なども全て絵にしていたらとんでもないことになったと思う。
とにかく、楽しかった。
こうして眺めていても、そこを訪れた時の記憶が甦る。どこもいい思い出・いいデンシャばかりだった。行って後悔した場所なんて一つもない。
どうして急にこんなデンシャ好きになったのか、自分でも未だよく分からない。周りに鉄道マニアは一人もいないから誰かの影響でもないし、何かを読んだり見たりして触発されたワケでもない。
元々乗り物好きで、デンシャには魅かれるものがあったので、いわゆる「テツ」の素質はあったのだろう。ただ、ご覧のように僕は好きになるとすべてがそればかりになって隠しておける性分ではないので、今年になって「実は…」と開陳したのでないことだけは断言できる。
そんなことで、すっかり京都の絵を描かなくなってしまったが、僕の中では全然別のモチーフを描いている感覚は実はない。5年前、京都の絵のHPを立ち上げた当初は、京都のあまり知られていないスポットやありのままの姿を描こうとヒネクレた考えを持っていたが、そのうちネタを探して京都を歩き回っている間に、本当に観光スポットからハズれた路地裏やフツーの人の家の軒先などが気になりだし、やがて放って置いたら近い将来なくなってしまうんだろうな、というちょっと寂しい風景ばかりに魅かれるようになっていた。そしてそれが今は鉄道、それもいつ廃線になってもおかしくない地方の鉄道の風景と重なったというか、繋がったのだと思っている。
そうでなくても、単に風景を眺めるのが僕は本当に好きだ。ある鉄道を目当てに今まで存在すら知らなかった、あるいは行く目的がなかった町へ行き、知らない風景を目にするのは本当に楽しい。何でも便利すぎるほど便利になった今の世の中、行き先やダイヤの制約が多いある意味不自由な「鉄道を軸とした旅」というのも僕は新鮮で面白いと感じている。
そんなワケで、来年もまだまだ当分デンシャの旅が続くのは間違いない。
…などと無理矢理まとめたが、喜ぶ人はほぼいないだろう。
ネットを離れても、賛同してくれる者は皆無だからいよいよ四面楚歌の心境。「独りでウロウロと気持ち悪いな」と正直 今まで蔑んでいたが、こうして鉄道ファンというのは独りになるのだな、と痛感している次第だ。
何はともあれ、良いお年を。
2007-12-25 Tue

Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
線=コンテ(先細コンテ2.5)
色=ティント(標準丸筆)
絵は左上から時計回りに、南海電車、阪急電車、大阪モノレール、山陽電車。
気付けば今年も残り僅か。紀州以降のデンシャ旅をゆっくりお伝えする時間もなくなってしまったが、『スルっとKANSAI 3dayチケット』という、期間限定、5,000円で3日間(連続でなくていい)乗り放題のカードを使って巡った関西のデンシャ4つの旅を駆け足で。
●南海電鉄 高野線
難波(なんば)から高野山(こうやさん)への見仏の際にケーブルも含め高野線を制覇。南海電車はまったく縁がなく、乗るのは初めて。車体のカラーから何から、僕にはまるで異国の電車のよう。山岳登山鉄道ばりの橋本駅〜極楽橋駅までの区間はぜひ体験すべし。世界遺産・高野山は2度目の訪問だが、目当ての孔雀明王像には今回も会えず。
●阪急電鉄 京都本線、宝塚本線、嵐山線、千里線
いつも京都サンガの試合観戦に河原町や烏丸から西京極までしか乗ったことのない阪急。全線完乗を試みたが今回、西は宝塚までで断念。宝塚は幼い頃ファミリーランドへ遊びに来た記憶があるが、その遊園地も今は消え、武庫川以外、記憶と重なる光景には出会えなかった。
阪急電車は内装の雰囲気もあってか、僕の中ではいまだに山手の上品な鉄道のイメージ。
●山陽電車 本線、網干(あぼし)線
梅田から西へも、JR以外の鉄道で訪れたことがなかった。山陽電車の東の起点は西代(にしだい)という駅のようだが、梅田〜姫路間の直通特急という阪神電車と神戸高速の区間を経由する電車に乗って山陽姫路まで、網干線を加えて山陽電車全線完乗。
海沿いを走ったり加古川を渡ったりと変化に富んだ車窓風景が楽しめた。網干線は単線で、ローカル情緒のある僕の好みの路線だった。
●大阪モノレール
支線の彩都(さいと)線を含め、全線完乗。モノレールが鉄道の範疇に入るのか僕には分からないが、とにかく乗ったことがないので乗ってみた。京阪はよく利用するのに、門真市(かどまし)駅と接続しているとは知らなかった。遊園地のアトラクションが街を横断する規模で運行されているような印象で、今回一番面白かった。万博記念公園や伊丹空港など見どころもいっぱい。

左上から時計回りに、高野山、宝塚歌劇大劇場入口、太陽の塔、姫路城。
地元関西は知っているところばかりで旅気分が出ないと、僕のデンシャ旅の眼中にないエリアだったのだけれど、鉄道で改めて訪れてみると新しい発見の連続だった。面白い。
とりあえず地元の私鉄ぐらいは乗り潰しておこう、と事務的な感覚ではじめた旅だったが、次回の3dayチケット発売シーズンも楽しもうと思う。
2007-12-22 Sat

Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
オイルパステル(ソフトオイルパステル10〜20)
急いで描いたので雑になってしまったが、今回の絵は京都駅に到着した寝台急行「銀河」。
今朝(21日)の朝刊の記事を見てびっくりした。来年3月のJRダイヤ改正で東京-大阪間を走る寝台急行「銀河」が廃止になるらしい。鉄道に詳しい人には周知のことかもしれないが、僕は初めて知った。
他にも、京都-熊本/長崎を結ぶ寝台特急「なは」「あかつき」も消え、大阪-青森間の「日本海」は一日一往復になってしまうとのことだ。いずれも利用客の減少によるものだそうだ。
「銀河」は今年3月、くりはら田園鉄道に乗りに行く旅の、東京までの行程に利用した。銀河を知ったのも乗ったのもこの時が初めて。JR京都駅0番ホームから22:58に乗り込み、東京へ翌朝6:42に着いた。レールのリズムが心地よくて快適に眠れたし、列車の中で迎えた朝もいい思い出だ。
ついこの間の九州長崎への旅は、「あかつき」を利用しなかったことが悔やまれる。
この1年、鉄道に関わってみた僕がおぼろげながら求めているものは多分、国鉄時代の車両や駅のある風景なのだろう。でもその大半がすでに消え去り、残っているものも風前の灯なのだとようやく分かってきた気がする。
遅かったのだ。21世紀も数年を経た今頃、昭和の面影を鉄道に求めるのは。
“銀河”の続きを読む>>
2007-12-13 Thu

Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
線=コンテ(先細コンテ2.5)
色=ペン(べた塗り)
+フォーカス(被写界深度)、表面処理(照明の適用)
紀州デンシャ旅の記事中、東海道線の人身事故の影響で紀勢本線のダイヤが乱れたと書いた。特急は1時間ほども遅れたらしい。僕と同じ、京都に住む人が高槻駅ホームから電車に飛び込んだのだと翌日の新聞で知った。でもその時の僕は、人身事故を「またか」と思い、30分に1本の紀州鉄道への乗り継ぎや帰りの予定が狂ったことを恨んだ。舌打ちさえしたかもしれない。人ひとり死んでいるのに。
同じ乗り物でも、自殺の手段としてクルマに飛び込む人は電車のようには頻繁にいないようだ。何となく分かる気がする。ドライバーという人間の存在が感じられて気が引けるクルマに対し、電車はただの鉄の塊のように無機質で、質量の大きさから確実な死が望めそうなイメージがある。
幸いと言っていいのか迷うが、電車の人身事故の現場に居合わせたことはない僕だが、羽虫がクルマのフロントガラスでひしゃげるが如くなのだろう。それが人間である場面など想像もできない。
でも電車も人が運転している。クルマと比較にならないほど乗客もいる。惨状を目の当たりにしながら、運行を続けるために電車の運転士、車掌は何らかの処置をしなければならないだろう。保線作業員も事後処理を担うことになるのだろう。目撃してしまった乗客、ホームの人々、警察関係。そんな遺体と対面する家族や知人。これだけの人たちの心境、精神的後遺症は…。
そして東海道線のような幹線では何万人もの人々の時間を狂わせ、悪態をつかれ、僕のような遊びで電車に乗っている人間にすら舌打ちされる。たった1回しかない人生の終わり方、死に方としては最悪の部類に入るのではないだろうか。
僕だって生きていても仕方ないと思うことがあるけれど、そういう時は世界がほんの身の周りだけのような強い閉塞感のある時だ。飛び込もうと思う電車に、どこか知らない街や終着駅まで乗ってみるというのはどうだろう。まだ知らない風景があり、自分を知らない人がいる。現実からも今いる場所からも、逃げられるだけ逃げればいいと思う。
というようなことを、紀州デンシャ旅を書きながらあの時を振り返って思った。特定の誰かに向けたメッセージではないが、書き留めておきたかった。
2007-12-08 Sat

Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
線=ティント(標準丸筆)
色=パステル(X-ソフトパステル5〜20)
僕の愛する京都サンガF.C.が、サンフレッチェ広島とのJ1・J2入れ替え戦を制してJ1へ昇格!!
こんなにジリジリするほど待ち遠しいタイムアップの笛を聞くのは、2002年の天皇杯優勝の時以来じゃなかろうか。
最高に嬉しいが、寂しい面もある。
大好きな中払をはじめ、来季サンガからいなくなる選手たちのこと。
中谷選手のお母さんがこの喜びを知る前に亡くなられてしまったこと。
*** 追記 ***
明けて日曜(12/9)、午後5時から『京都サンガF.C.・J1復帰報告会』が京都市役所前広場で行われるというので、居ても立ってもいられず駆けつけた。

選手全員とスタッフらが勢ぞろい、KBS京都(地元ローカル局)の梶原誠アナウンサーの進行。30分ほどで終わったが、今季で引退する秋田選手をはじめ選手たちの喜びの声が聞けたのと、予想以上にサンガサポがたくさん集まったのが嬉しかった。

さらに追記:月曜の新聞などの情報によると選手の数は29人、集まった人は1,000人ほどとのことでした。
2007-12-05 Wed

Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
線=コンテ(先細コンテ2.5)
色=ペン(べた塗り) 、ティント(標準丸筆)
+オブジェクト(ドロップシャドウ)
★フリーの梵字フォント使用
紀州(和歌山県)、御坊市には道成寺(どうじょうじ)というお寺がある。
今回絵にしたのは、道成寺の本尊、国宝・千手観音菩薩(せんじゅかんのんぼさつ)。
紀州デンシャ旅の最大のサプライズだった。
道成寺は知っていた。姫が最後にはヘビになって恋した僧を釣鐘もろとも焼き殺す、「安珍清姫」の伝説で有名だ。地元のTちゃんも道成寺といえばいつもその話なので、それしかない寺だと思い込んでいたのだ。この日、御坊を色々案内してくれたTちゃんと煙樹ヶ浜(えんじゅがはま)で海など眺めながら話していた時も道成寺の話題でそこに行き着いた。彼女としては寺での絵解き説法が面白いらしいのだが、耳タコなので話を変えるつもりで「仏像はないの?」と聞けば、たくさんあるよ、と言う。寝耳に水というか、それ何で今まで言ってくれなかったの!?という気持ちで浜でのまったり感が一転、道成寺へクルマをとばしてもらう。
午後4時を過ぎていた。早い寺は4時半には閉門になる。焦る。

左:本堂と三重塔/右:宝仏殿
JR紀勢本線・道成寺駅からも近いところに道成寺はあった。仏像の納められている宝仏殿は午後5時まででひと安心。拝観料600円を払い、御朱印をお願いしてTちゃんと中へ入る。入り口からすぐの間(ま)に、いわゆる「道成寺もの」の歌舞伎の写真パネルや小道具の釣鐘らしきものがあるが、目もくれず奥の仏像の間へ。すでに相当のブツ(仏像)が並んでいる様子が伺えるが、足を踏み入れて驚愕した。種類も豊富で像高2〜3m、造形も立派なブツが20体あまりも勢揃いしている。中でも特に目を引いたのが本尊の千手観音だった。
文字通り千本の手がある像は稀で、この道成寺のも、ある法則で40数本に省略されているタイプの千手観音だが、多数の手を束ねた「千手セット」を背負わされているような無理矢理感がない、非常にバランスの美しい、そして平安時代初期のものとは信じられない保存状態の、素晴らしすぎる一躯だった。本尊とか国宝とかそんな肩書きを抜きにしても、この像の前から去りがたい思いのする尊さと存在感があった。デンシャに乗りに来てすごいものに出会えた、という感動に包まれて寺を後にした。

ところで、何だか気の利かない鈍な人のように書いてしまったTちゃんだが単にデンシャや仏像に興味がないだけで、夏にはジェットのために御坊から琵琶湖までクルマで通うような超アクティブな女性だ。この日も夕方から用があるのに付き合ってくれてとても感謝している。
そうして前回書いたように紀州鉄道とJRを乗り継いで帰途に着いた僕だが、JR東海道線の人身事故の影響による紀勢本線のダイヤの乱れは、帰りも回復していなかった。
(終わり)




