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紀州デンシャ旅 【一】  紀州鉄道  〔和歌山県〕
kitetsu
Painter9.5 使用ブラシ(バリアント):
 線=コンテ(先細コンテ2.5)
 色=ペン(べた塗り) 、エアブラシ(幅広-ホイール50)
 +フォーカス(被写界深度)


話はまた先月、九州デンシャ旅の翌週の10月13日土曜に戻る。
その日僕は、今回絵にした紀州鉄道に乗りに和歌山県御坊(ごぼう)市へ行った。

和歌山県は京都の人間にとっては微妙な場所だ。勇んで行くほどでもないが日帰りもできるし、そのうち行こうと思いながら結局行かないような場所になってしまっている。御坊は僕の友人・Tちゃんの地元だし紀州鉄道にも乗りたいと思っていたが、やはり「そのうち」で終わってしまっていた。
それが、九州でも使った秋のJR乗り放題企画切符が1日分余っていて翌日で期限が切れるので、いよいよ行くことにした。
僕の大好きなアーティスト、石井麻耶さんの原画が見れるというので、大阪中央区で催されていたグループ展に午前中に寄り、天王寺からJR阪和線、和歌山からJR紀勢本線と乗り継いで御坊に14時過ぎに着いた。東海道線高槻駅での人身事故の影響が紀勢本線までおよび、15分ぐらい遅れた。

全線たった2.7kmしかない紀州鉄道は雑誌やTVのローカル鉄道特集でよく取り上げられているから僕も何となくは知っていたし、1960年生まれの元・大分交通キハ600形という古い気動車にはぜひとも乗りたかった。実際乗ってみたら、紀州鉄道は予想をはるかに上回る素晴らしさだった。

まずそのキハ600、僕が乗ったのは603形だったがとにかくボロい。壊れそうなワケではないが、嫌でもノスタルジーを喚起させるような絶妙なボロさ。そして沿線風景と終点の西御坊駅の、これもまた絶妙な昭和レトロ感。売りとしてレトロを強調したり演出の改装が施されていたりすると興醒めする僕でも、自然に時が止まったままな感じのたたずまいに、紋切り型だと承知の上で理想のローカル鉄道風景を見た思いがした。
やはり年配の方と学生に偏るが、割と利用者が多いのも良かった。理想の光景ではあっても、その中に人が運転士さんと僕だけというのでは切な過ぎる。ただ、週末しか走らないというキハ600形、さぞや鉄ちゃんが群がっているんだろうと覚悟していたら、駅や沿線はおろか、車内も地元の人らしい乗客ばかりで、絵のネタに、と写真を撮ったりウロウロと挙動不審なのは僕だけだった。

デンシャに一緒に乗ってあげる、というところまで気は利かないものの、日が暮れるまで御坊を案内してくれたTちゃんと西御坊駅で別れた。古い車両で窓が開けられるので、小さな木造駅舎のホームで見送るTちゃんに半ば身を乗り出して手をふった。当初はJR御坊駅へ彼女のクルマで送ってもらう予定だったが、この町、このデンシャにはこんなさよならの方が本当に似合うと感じた。

kitetsu photo by kyo-to


(つづく)


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デンシャ旅 | Comments(4)
PROFILE

Kyo-to (キョート)

  • author: Kyo-to (キョート)
  • 京都出身/在住のシロート絵描き。
    こちらで『Kyo-to画(キョートガ)』という、パソコンで描いた京都の風景画主体のHPをやってます。
    が、最近やたら電車好きに。
    使用ソフトはPainter IX.5。

    ※絵をクリックするとオリジナルサイズで表示されます。
    個人的な保存は構いませんが、無断転載等は勘弁してください。

    [プロフPhoto by micoちん]
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